- クレジットカードの不正利用は補償されるって本当?
- クレジットカードに付いてる保険は現実的に使えるの?
- クレジットカードに保険が付いてるらしいんだけど無料なの?
クレジットカードに保険が付いているらしいんだけど、内容をよく知らないんだよね…
不正利用された時は、この保険で補償されるのかなぁ??
こんな風に悩んでいませんか?
実は、クレジットカードに付いている保険は無料にもかかわらず、補償がしっかりしています。
しかし、いざという時に補償を受けられない人も多いです。
なぜなら、クレジットカードの保険の内容を知らなかったがために、補償を受ける条件を満たしていないことがあるからです。
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この記事では、クレジットカードに付いている付帯保険について解説しています。
この記事を読むと、
- クレジットカードの付帯保険とは何か?
- ショッピング保険で気を付けること
- 国内旅行傷害保険は使えない理由
- 海外旅行傷害保険を充実させる方法
- 盗難・紛失保険(不正利用に対する補償)を受けるために気を付けること
が分かります。
クレジットカードの付帯保険は無料の割に非常に充実しています!
しかし補償を受けるためには日ごろから気を付けておくべき注意点もあります
いざという時に補償を受けられるようにしっかり知識武装していきましょう!
クレジットカードには無料で保険が付いてくる
クレジットカードには付帯保険があります。
付帯保険とは、クレジットカードに無料で付いてくる保険です。
あなたが持っているクレジットカードにも付いているはずです。
付帯保険には、「利用付帯」と「自動付帯」があります。
「利用付帯」は、クレジットカードで決済・購入した物に対してのみ補償。
「自動付帯」は、クレジットカードを持っているだけで補償。
この違いは非常に重要なのでしっかりと理解しておきましょう。
クレジットカードの付帯保険は基本的には「利用付帯」と覚えておきましょう。
クレジットカードに付帯する主な保険は4つの保険です。
- ショッピング保険…クレジットカードで購入した商品に対する補償
- 国内旅行傷害保険…国内旅行中に一定の条件下で負った傷害(死亡・ケガ)を補償
- 海外旅行傷害保険…海外旅行中の傷害だけでなく、病気や持ち物などの様々なトラブルを補償
- 盗難・紛失保険…不正利用全般に対する損失を補償
これ以外にも、「航空便遅延保険」や「ゴルフ保険」などがありますがおまけ程度に考えておきましょう。
それぞれについて詳しく解説していきます。
ショッピング(ガード)保険
ショッピング保険は、「クレジットカードで購入した商品に万が一トラブルがあった際に補償を受けらる保険」です。
(ショッピング保険は正式名称を「動産総合保険」といい、カード会社によって「ショッピングガード保険」や「お買物安心保険」など名称が異なります)
ショッピング保険は、ほとんどのクレジットカードに付いています。
対象はクレジットカードで購入した商品なので、必然的に利用付帯です。
具体的には、
- 誤ってパソコンを落として、破損した
- 酔っぱらって転んで、服が破れた
- 通学中の電車で、財布を盗まれた
- 図書館で勉強中に、集中していてパソコンを盗まれた
このような場合に補償が受けられます。
パソコンを持ち運ぶことが多い学生にとっては頼もしい保険ですね。
持っているクレジットカードによって対象となる、補償期間、年間補償限度額、自己負担額は異なります。
多くの無料クレジットカードの場合、補償内容は以下のようになっています。
- 補償期間:購入から90日以内
- 年間補償限度額:上限 100~300万円/年間
- 自己負担額:3000~10000円/回
例えば、リクルートカード(JCB)の場合
補償期間 | 購入日から90日以内 |
年間補償限度額 | 上限 200万円/年間 |
自己負担額 | 3000円/回 |
新品で10万円で購入したパソコンを一週間で落として修復不可能な状態にしてしまった場合、購入金額(10万円)から自己負担金(3000円)を引いた9万7000円が保証されます。
補償範囲内であったとしても、次のような商品は対象外となります。
- 乗り物(自転車、自動車、原付)
- 日用必需品(コンタクトレンズ、メガネ)
- 動物および植物
- チケット類(現金、乗車券、旅行券)
- スマホ、携帯電話
- 食料品
スマホは対象外なので、落としたり盗まれたりしても補償は受けられません!
また上記以外の商品でも対象外となるケースがあります。
- 故意にパソコンを落として、破損した
- 通学中の電車で、財布を紛失した
- 図書館で、机にパソコンを置いたままトイレに行ったら盗まれた(重大な過失)
いざという時には頼りになるショッピング保険ですが、あくまで対象は「クレジットカードで購入した商品」です。
クレジットカード以外の支払い方法で購入した商品は対象外になるので注意しましょう。
国内旅行傷害保険
「国内旅行傷害保険」は、国内を旅行中に負った傷害(死亡・ケガ)を補償してくれます。
しかし、「国内旅行傷害保険」は実質的にあまり役に立ちません。
補償内容はカードにより異なりますが、
年会費無料のクレジットカードの補償内容は「死亡(または重度の後遺障害)のみ補償(入院・通院に対する補償は対象外)」ということがほとんどです。
学生の場合、入院・通院に対する補償が一番必要ですが、そこがカバーされていないのが残念です。
年会費が有料のクレジットカードの場合、入院・通院も補償されることはありますが、
「国内旅行傷害保険」を目的にクレジットカードを選ぶのはナンセンス。
「国内旅行傷害保険」は付いていたらラッキー程度に考えましょう。
「国内旅行傷害保険」は適用条件も厳しい
「国内旅行傷害保険」は適用条件も厳しいです。
「国内旅行傷害保険」は基本的に利用付帯であることが多く、適用内容に対してその費用をクレジットカードで支払っている必要があります。
適用内容 | 条件 | 対象外 |
---|---|---|
公共交通機関を利用中の傷害 | 乗車券をクレジットカードで支払い | 徒歩、車 |
宿泊施設内における事故(火災・破裂・爆発) | 宿泊代をクレジットカードで支払い | 事故以外(転倒など) |
宿泊を伴うパッケージツアー参加中の傷害 | ツアー代金をクレジットカードで支払い | 日帰りツアー |
「泊まりのパッケージツアー中の事故」なら利用する可能性はあるかもしれませんが、それ以外の「公共交通機関を利用中の傷害」と「宿泊施設内における事故(火災・破裂・爆発)」に遭遇する可能性はそんなに高くはありません。
よって、国内旅行においては、クレジットカードの付帯保険はあまりあてにはできません。
だからと言って、民間の旅行保険に入る必要はありません。
そもそも、社会保険の健康保険に加入していれば、医療費の三割負担と高額療養費制度でリスクヘッジは十分にできています。
海外旅行傷害保険
「海外旅行傷害保険」は海外旅行中の傷害だけでなく、病気や持ち物などの様々なトラブルを補償してくれます。
旅行だけでなく、海外留学でも補償を受けられます。(期間の制限はあり)
「海外旅行傷害保険」は「国内旅行傷害保険」と異なり補償内容は充実しています。
- 死亡、後遺障害
- ケガの治療費
- 病気の治療費
- 賠償責任
- 持ち物の損害
- 救援者の旅費等
しかも、「国内旅行傷害保険」は利用付帯がほとんどですが、「海外旅行傷害保険」はカードによっては自動付帯となっています。
学生におすすめのクレジットカード、「JALカードnavi」と「リクルートカード」を例に「海外旅行傷害保険」の補償内容を確認します。
JALカードnavi | リクルートカード | |
---|---|---|
付帯条件 | 自動付帯 | 利用付帯 |
補償対象期間 | 90日 | 90日 |
死亡・後遺障害 | 最高 1000万円 | 最高 2000万円 |
ケガの治療費 | 最高 50万円 | 最高 100万円 |
病気の治療費 | 最高 50万円 | 最高 100万円 |
賠償責任 | 最高 2000万円 | 最高 2000万円 |
持ち物の損害 | 最高 15万円 | 最高 20万円 |
救援者費用等 | 最高 100万円 | 最高 100万円 |
どちらも年会費無料でこれだけの補償が受けられるのは素晴らしいです。
特にJALカードnaviは自動付帯なので、カードを持っているだけで補償が受けられます。
細かい適応条件はクレジットカードによって異なります。
補償期間自体は「90日」が多いですが、補償適応開始となるのが
「家を出た時」なのか、「空港を出発した時」なのかはクレジットカード毎に違います。
海外旅行に行く場合は適応条件はしっかりと確認しましょう。
カード裏面の電話番号に確認すればOKです。
海外旅行保険は利用付帯でも条件を満たすのは簡単
利用付帯の条件はカードにより様々です。
必ずしも「航空券の支払いでクレジットカードを利用する必要がある」わけではありません、
中には「空港に向かうための公共交通機関の支払いで利用をすればOK」というカードもあります。
こちらも保障の適応条件はしっかりとカード会社に確認しましょう。
適応条件を満たせば、複数カードの適応によって保障額の上限を増額できます。
複数持ちで補償の限度額は増やせる
クレジットカードの海外旅行保険の弱点は補償限度額が低いことです。
保険料を支払っていないので仕方がないことではありますが、海外での治療費に対する補償費が100万円以下では少し心許ないです…
そんな弱点を克服する方法がクレジットカードの複数持ちです。
例えば、年会費無料の4枚のクレジットカード、「リクルートカード」と「JALカードnavi」「エポスカード」「学生専用ライフカード」を複数持ちをすれば補償額はこうなります。
合計補償額 | JALカードnavi | エポスカード | 学生専用ライフカード | ||
付帯条件 | 利用付帯 | 自動付帯 | 自動付帯 | 自動付帯 | |
死亡・後遺障害 | 最高2000万円 | 最高2000万円 | 最高1000万円 | 最高500万円 | 最高2000万円 |
ケガの治療費 | 最高550万円 | 最高100万円 | 最高50万円 | 最高200万円 | 最高200万円 |
病気の治療費 | 最高620万円 | 最高100万円 | 最高50万円 | 最高270万円 | 最高200万円 |
賠償責任 | 最高8000万円 | 最高2000万円 | 最高2000万円 | 最高2000万円 | 最高2000万円 |
持ち物の損害 | 最高75万円 | 最高20万円 | 最高15万円 | 最高20万円 | 最高20万円 |
救援者費用等 | 最高500万円 | 最高100万円 | 最高100万円 | 最高100万円 | 最高200万円 |
詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
「死亡・後遺障害」に関する補償額は、合算されずにいづれかのカードの最高金額が適応されます。
しかし、「死亡・後遺障害」以外に関する補償額は、すべてのカードの補償額を合算した金額になります。
もちろん利用条件を満たしている必要があります。今回の場合、リクルートカード以外はすべて自動付帯なので、リクルートカードで航空券の支払いをすればすべてのカードの補償額が合算されます。
ただし、すべてのカードの補償額が合算されるからと言って、自分が実際に支払った費用より多くの保険金が支払われることはありません。
例えば、ケガの治療費に10万円を支払ったとしたら…
- 各カードの補償が受けられて、10万円×4枚=40万円の保険金が受取れる
- 4枚のカードの保険で合わせて10万円の保険金が受取れる
(保険で、損害を回避できても、得をするようなことはありません。)
ケガの治療費で最高550万円もの補償があれば、海外でもだいぶ安心です。
紛失・盗難保険(不正利用に対する補償)
紛失・盗難保険は、クレジットカード自体が盗難・紛失、もしくはクレジットカードの情報だけが盗まれて、クレジットカードが不正利用された場合に補償を受けられる保険です。
紛失・盗難保険はすべてのクレジットカードに無料で付いているので、万一の時にも安心です。
「紛失・盗難保険」という名称ではありますが、クレジットカードが紛失・盗難されていなくても、クレジットカードの不正利用に対して補償が受けられます。
不正利用されるのは以下のような場合です。
- 盗難・紛失
- スキミング…ATMなどのカード挿入口に読み取り機を設置し、カード情報を盗む
- フィッシング詐欺…メールで偽サイトに誘導し、カード情報を盗む
- オンラインショッピング詐欺…偽のオンラインショピングサイトで、架空の商品を販売。カード情報を盗む。
- 漏洩…正規のサイトで登録したカード情報が、ハッキングなどにより盗まれる。
紛失・盗難保険の補償条件
- 補償適用期間:不正利用があった日から60日以内
- 補償限度額:全額
クレジットカードの紛失・盗難保険は、無料の補償にも関わらず補償限度額は全額です。
しかし、補償適用期間には注意が必要です。
補償を受けるには、不正利用があった日から60日以内にカード会社に連絡を入れる必要があります。
毎月の利用明細をすぐに確認していない人は補償適用期間に注意する必要があります。
タイミングによっては利用明細確定から2週間以内にカード会社に連絡をする必要が出てきます。
7/1…不正利用発生
7/31…月末締め
8/15…利用明細確定
8/30…不正利用から60日
不正利用の補償を受けるために確定した利用明細には必ずすぐに目を通しましょう。
また、不正利用された原因に自分に落ち度がある場合は補償は受けられません。
- カードの署名欄にサインの記載が無い
- 暗証番号が推測されやすい「1111」「1234」「誕生日」
- 自分でパスワードを他人に教えた
- 本人に重大な過失がある場合(カード情報を書いたメモを落とした)
クレジットカードのセキュリティ対策として当たり前のことなので必ず守るようにしてください。
まとめ│クレジットカードの付帯保険は有料級の価値あり!
クレジットカードの付帯保険は無料にも関わらず、補償内容は有料級に充実しています。
主な付帯保険は4つ
- ショッピング保険…クレジットカードで購入した商品に対する補償
- 国内旅行傷害保険…国内旅行中に一定の条件下で負った傷害(死亡・ケガ)を補償
- 海外旅行傷害保険…海外旅行中の傷害だけでなく、病気や持ち物などの様々なトラブルを補償
- 盗難・紛失保険…不正利用全般に対する損失を補償
クレジットカードは危ない!現金の方が安全だ!
こんな風に言う人もいますが、逆です。
クレジットカードで支払うことによってこれだけの補償をうけることができます。
現金よりも安全なのが「クレジットカード払い」
ただし補償を受けるための条件を満たす必要はあるので、この記事で確認したことを忘れないようにしてください!
「盗難・紛失保険」を知っているだけでも、安心して普段の支払いをカード払いにしてお得にポイントを貯めることができます!
こんな風に知っているだけ得する情報はまだまだあります。
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